第64回(2021年度第5回)“Find-Your-Role-Model” Sessionが開催されました

2021年度第5回目(通算64回目)となるFind-Your-Role-Model Sessionでは、本学歯学科をご卒業され、現在テキサス大学ヒューストン校歯学部で准教授としてご活躍されている小野法明先生をゲストとしてお招きしました。

小野先生は2003年に本学卒業後、矯正歯科学の臨床研修を行った後に本学博士課程に進学され、硬組織領域の基礎研究を従事されました。2009年にハーバード医学校マサチューセッツ総合病院に渡米後もポスドクとして着実に研究成果を積み重ねNIHのK99/R00グラント(ポスドクからの独立の鍵となる支援グラント)を獲得、テニュアトラックポジションを得てミシガン大学歯学部に異動され、その後も複数のR01グラントを獲得されテニュア獲得、そして2021年7月にテキサス大学ヒューストン校に准教授として招かれ、より大きな規模で骨格系幹細胞の役割の解明に取り組まれていらっしゃいます。

学部生時代に、本学の様々な研究室のドアをたたき、多くの研究者より多様な視点からの意見を聞き、研究者を目指すようになったそうです。興味のあることに積極的に挑戦する姿勢・エネルギーの大切さを改めて実感しました。

さらに、独立した研究者として米国でキャリアを形成するためには、「コミュニケーション能力」と「柔軟性」が大切だというアドバイスもいただきました。言われたことをこなすだけではなく、自分がやりたいことを上手く相手に伝える、周囲とのコミュニケーションを通して自分から機会を広げる、など普段から意識して行動すべきだと再認識することができました。特に、文化・背景が種々多様な人々が集まる米国では、ラボ内での円滑なコミュニケーションや相手への思いやりが研究の成果にもつながってくるとのことでした。

また、研究者として意識されている点についてもお話を伺いました。先生は、ミシガン大学歯学部でテニュア(終身雇用)の教授ポジションを得たものの、より大きな規模での研究をするチャンスを求め、招いてくれたテキサス大学に移るという決断をされました。リスクを伴う選択でしたが、成長できるチャンスを求めて、動き続けるという姿勢を大切にされているとのことでした。

最前線でご活躍されている小野先生から直接お話を伺うことのできた今回のセッションも、これからキャリアをスタートさせる参加者の学生たちにとって非常に刺激的で有意義な、素晴らしい機会となりました。

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