国際競争力のある修士課程プログラムを創るための指南書
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2.1.3 競合分析2.1.4 顧客分析競合相手と自社を比較分析することにより、自社をどのようにポジショニングし競争するのか、という戦略策定が可能になります。この分析で重要なのは、誰と比較するのかという点と、どの項目を比較するのかという点です。比較する相手は、同じ市場(国内市場、グローバル市場など)で同じ顧客セグメントをターゲットとするライバルであるべきです。比較する項目は比較目的により異なります。例えば小売業社間の事業全体の比較であれば、バリューチェーンのそれぞれの構成要素が比較項目になるでしょう(図2.4)。他方、特定の小売商品のマーケティング戦略の比較であれば、マーケティング要素それぞれが比較項目になるでしょう。顧客を理解することも非常に重要です。ビジネスモデルの4要素に、ターゲットとバリューがありました。どの顧客セグメントを標的(ターゲット)として、どのような価値(バリュー)を提供するのかを検討するためには、顧客全体がどのようなセグメントから構成されており、それぞれのセグメントにおける顧客のニーズは何であるのか、の分析が必要です(図2.5)。また、商品・サービス利用者と購買意思決定者が異なる場合がありますので、その明確化も重要です。

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